最近釣りを始めたので、その時調べたことについて備忘録として書き残しておく。
一言でまとめると「釣りを(自力、独学で)始めるのは難しい」ということが分かった。
私が釣りに興味を持ったきっかけは、広島に越してきて毎朝出社するときに川を眺めているのだけれど、そこで毎朝大小さまざまな種類の魚が泳いでいるのに気づいた時だ。
エイが泳いでいるときもあった。
もともと海が好きだったこともあって、「海を眺めてるだけじゃなくて、なんかしたい!」という気持ちもあったので、なんとなく釣りというワードにいきつき、ネットでちょっと検索なんかしてみた。
釣りの動画を見るととても楽しそうにしている。
釣りをやっている友人や 「釣りをしたい」と言えば手厚いサポートをしてくれる人はいたが、広島から遠いので自力で一からやってみることにした。
webでいろいろ検索をしてみても用語は全然頭に入ってこないし、仕掛けとか道具とかイメージが全くつかめなかった。
なのでまず釣具屋さんに行けば何とかなるだろうと思い、3~4店舗で「釣りを始めたいんですが、どうすればいいですか?」とかなり無茶な質問を投げてみた。
大体のお店で「何が釣りたいのか」と返され、私はどこで何の魚が釣れるのかを分かっていなかったので大体無駄足となった。
とりあえず現場に行ってみて誰かに聞いてみたらとか、youtubeを見てみる、本を読んで勉強したらどうかとか、かなりハードルの高いアドバイスを受けた。
こちとら初心者どころか入門希望者なんだ。
ここは一応バイクブログなのでバイクに例えると、以下のようになる。
入門希望者がバイク屋さんに行って、「バイクに乗りたいんですが、どうすればいいですか?」という質問に対して、「どこに行きたいのか」「何がしたいのか」と聞くのと同じだ。
いくら用途によって必要な道具が異なるとはいえ、何のアドバイスも受けられないとなるとちょっと冷たいんじゃないのと思ってしまう。
入門希望者は興味を持っているだけで、その趣味を楽しめるかどうかはまだわからないのだ。
お店に来たということは何かを買いに来たと言うわけじゃなくて、画面からはイメージしにくい実際の道具を見ることで想像力を膨らませるためなのだ。
私はこのあといつものように自力でガシガシ調べるタイプの人間だったから問題なかったけど、この時点でふるいにかけられる人も多いと思う。
まぁ質問が無茶だったとは思うし、釣具屋さんは道具を売ることが仕事なので、釣りを教えるところまでカバーするのは難しいのかも知れない。
忙しい時間帯だったとかお店側の事情もあるだろうしね。
この時点で私が欲しかったアドバイスは、次のようになる。
「広島周辺ならこういう魚が釣れますよ(できれば図示)(興味を持った魚種が釣れる仕掛けコーナーに誘導)(質問者自身がよくわからなければ次のステップへ(もっとも良く釣れるもの))」
「初心者の方はこの仕掛けから入ることが多いです(前のステップで良くわからないままこの工程に進んだ場合、反応を見て最初の質問に戻る(他の魚を提案する))」
「必要なのはこの竿です」
ここまで説明されていたら、私はきっとそのお店で道具を買った。
多少高くても説明料だと思って小物入れからライフジャケットまで全部買うつもりだったのに、惜しいお客を逃したものだ。
仕方がないので、次は本を読んでみることにした。
本で勉強してというアドバイスが飛んでくるくらいなので、本を読めば理解しやすいんじゃないかとの期待もあり、大きめの本屋さんに行って釣り初心者向けの本をめくってみた。
本ならwebの情報に比べてノイズが少ないし、ある程度体系化されているはずだ。
という期待は見事に打ち砕かれた。全く始められる気がしない。
「中途半端な気持ちのやつはヤメテオケ」くらいの印象を受ける。
釣りを始めるまでに覚えなければいけない情報がとにかく多いのだ。
用語解説を何とか乗り切っても、仕掛けのあたりでチンプンカンプンになる。
どういう理由でこういう仕掛けになっているのかが全然わからないことが多かった。
始める時点でこんなに大変だと尻込みしてしまう。
釣りは奥深いとは思っていたけど、ただちょっとやってみようという段階でこれだけ情報を押しつけられてしまうと、私には無理だなと思ってしまう。
まぁ本に関してはバイクも似たり寄ったりだからあまり批判はできないのかもしれない。
覚える用語は多いし、同じようにジャンルが多岐にわたっている。
下調べでは限界を感じたので、もう釣りをしてみた。
習うより慣れろ!といういつもの精神で、なんでもいいから釣りをしてみることにした。
事前にめんどくさくなってもキャンセルしにくいように船を予約した。
海の上の方が魚がたくさんいるだろうという単純な理由だ。
webサイトには初心者歓迎と書いてあるし、その人達が釣ったであろう魚がアップロードされている。
これなら問題ないだろう。
4時に出港して1時間ほどするとポイントについた。
サポート?なんのことかな。そんなものはない。
竿だけ貸してもらって放置だ。
太刀魚用の仕掛けは売ってもらえた。
きっとこれがサポートなんだろう。
前日にスマホで何となく見ていた記憶を頼りに、餌の魚を仕掛けにつけて海に放り込む。
竿もリールも触るのが初めてだったので、持ち方や動かし方もぎこちない感じで釣れる気がしない。
乗る船にもよるんだろうけど、手取り足取り教えてもらえるような環境ではなさそうだ。
そういえば狙う魚が太刀魚だということも前日に知った。
細かな記録が全然残っていないのでこの釣りに関しての詳細は省くが、1日海の上にいて運よく2匹釣りあげることができた。
船長曰くこの日はあまり釣れなかった日らしいので初心者としては上出来だろう。
私に限った話かもしれないけど、新しいことを始める時は本を読んだり、人に聞いたりするより、まずやってみるということが大事だとわかった。
体験することでイメージがしやすくなる。
釣りが終わった後に本を読むと内容が頭に入ってきやすい気がした。
目的の設定が曖昧だったので、途中右往左往することになってしまった。
釣りを実際に体験した結果、現在に至るまで楽しむことができているので良しとしよう。
釣りは私の中で趣味として完全に確立された。
釣れた魚は毎回おいしくいただいているし、言うことなしだ。
次回以降では、道具の紹介も行っていきたいと思う。