その1はこちら
ボンネビルT100で、私は昔(3歳の時)に住んでいたハワイの家に向かって走り出した。
目に入るものすべてが新鮮で楽しい。
走っている車も、道路の雰囲気も日本のそれとは全然違う。
慣れてくるとエンジン音が気持ちいい。
V7はドコドコいうけど、ボンネはフィーンとふけあがる。
似たようなクラシックバイクと言えど、こういうところに違いがでてくるのだな。
中身は最新のブリティッシュエンジニアリングとはこのことかと思いながら、アクセルを開ける。
通った道順としては以下のようになる。
目的地にはWaikikiからゆっくり走っても15分くらいで着いた。
途中左折すればもう少し早く着いたのに、行き過ぎて戻ってきたため時間をロスしてしまった。
まだ右側通行に慣れていない証拠だな。
奥に見えるfoodlandで母はよく買い物をしていたんだそうだ。
20数年前から続く、由緒正しいスポーツクラブが1階にある。
この扉は当時のままだそうだ。
正直ここに来たからと言って私は何か特別な感情が沸き起こったわけでもないし、記憶の片隅から何かが思い起こされることを期待していたけれど、何も起きなかった。
思った以上に普通の場所で拍子抜けした、と言うのが本当のところだ。
海外に住むなんて大層な事のように聞こえるけど、案外こんな感じなのかもしれない。
ただ、帰国後両親に写真を見せたところ甚く喜んでいた。
親孝行はするものである。
建物へは侵入できなかったので、少し周辺をブラブラし、これと言って見るものもないと判断した私は、次の目的地へ向かうことにした。
ハナウマベイだ。
そして海外で初めての高速道路にのることになる。
その3に続く